ICU入試の総合教養対策
ICU入試では、これまでのリベラルアーツ学習適性検査に変わり新たに総合教養という科目が加わりました。
この科目では15分程度の短い音声講義を聞き、その後、その講義に関連した文章を読みつつ約40問の問題に答えていくことになります。
出題範囲は、人文科学、社会科学、自然科学と全学問分野を横断していて、文系の学生でも理系分野の知識が問われることになります。
出題の種類としては
①音声講義を理解しているかを確認する問題
②文章の理解を問う問題
③トピックに関連した知識問題
の3つに分けられます。
③の知識問題に関しては、出題問題のレベルは基本的に高校生が共通して学習している内容になりますから、それほど難しいものではありません。
ただ、文系から理系までの幅広い分野の知識が問われますから、国立型の勉強をしている人には大変有利になります。
さて、気になる総合教養の対策方法ですが、はっきり言ってしまうと具体的なものはありません。
このサイトの問い合わせで一番多い質問は
「総合教養の対策はどうしたらよいか?」
というものですが、私はすべての人に「残念ながら具体的な対策方法はない」と回答しています。
そもそも
音声講義を聞き理解する
それに関連した学際的な問題に答えていく
というインプットとアウトプットの力を同時に試すような試験は、日本の他大学にはないので独学では対策のしようがないのです。
では、受験生は全くの打つ手はないのでしょうか。
私がお勧めする一番の勉強法は、やはり現代文を読み込む力を高めることです。
基本的に人間の読む能力と聞く能力は相関関係があるとされています。
ですから、現代文の読解力を徹底的に鍛えることで、音声講義を理解する力が高まっていきます。
また、知識問題の対策問題も、これまた範囲が広すぎるので特別な対策しようはありません。
ですから、一番の対策方法は併願校の試験科目を一生懸命勉強することになります。
例えば、併願校の入試で世界史を勉強しているならば、その併願校で満点がとれるほど世界史を勉強し、ICUの入試でも世界史の問題が出題されたらラッキーという対応をしましょう。
不安だから、とにかく「知識を広げよう、広げよう」というICU受験生の気持ちもわかりますが、ICU入試、特に総合教養のために特別に知識問題の対応をしていては、時間がいくらあっても足りませんし、逆に文章読解力を上げる時間が減ってしまって全体の得点が下がってしまう可能性がありますから注意しましょう。